液状化現象とは【わかりやすい解説】

液状化現象とは【わかりやすい解説】

2020年2月25日
土木工学の解説

日本は地震が多い国です。地震が起こると建物の倒壊、火災、津波以外の液状化現象が起こる場合があります。液状化現象が起こると地面から砂が混じった水が出たり、建物が傾いて大きな被害が発生します。どういう場所で液状化現象が起こるのでしょうか?また、液状化現象への対策はあるのでしょうか?液状化現象を正しく知って、防災意識を高めましょう。

液状化現象とは

液状化現象のメカニズム

みなさんが歩いている地面の中には土粒子(土の粒)と水と空気があります。

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いつもは、土粒子が水の中きちんと並んで強い地盤になっていますが、地震が起こると土粒子が地震の振動でずれて水の中に浮遊した状態になります。

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液状化現象のメカニズム

この土粒子(土の粒)が水の中に浮いて土粒子同士(土の粒)がバラバラになるとが液状化現象が起こります。

とたん。
とたん。

液状化は水がたくさん入ってくるわけではなく、地震の振動が原因で
土粒子もともとある水の中で浮いてしまうことが原因なんですね。

このように、土粒子(土の粒)が水の中に浮いてしまうことによって、地面が液状になってしまうことで安定感を失って建物が傾いたりと大きな被害が発生します。

液状化現象の原因

液状化の原因には

  1. 地震動
    地震の震度やマグニチュードが大きいほど液状化現象が起きやすくその範囲も大きくなります。
  2. 地面の上にある建物などの重さ
    地面の上に大きな建物があるとその重さで土粒子がギュッと押されて液状化現象が起こりにくくなります。
  3. 地面の詰まり具合(密度)
    地面の密度が小さい(詰まっていない)ほど液状化現象が起こりやすくなります。
  4. 地面の土の種類
    が多い地面は液状化現象が起こりやすく粘土の多い地面は土粒子がバラバラになりにくいため液状化現象が起こりにくいです。
  5. 地面に水がどれくらい入っているか(飽和度)
    地下水が地表近くまである埋立地など地面が水で飽和していることが多く液状化現象が起こりやすいです。

液状化現象の被害

液状化現象の被害として代表的なものは1964年に起こった新潟地震です。この時は橋が落ちたり、ビルが倒壊したりしました。1995年に起こった阪神淡路大震災では神戸にあるポートアイランド(埋立地)で液状化現象が発生しました。また、液状化現象によって地下水と埋立水が大量に噴き出しました。

液状化現象が起こるとマンホールの浮き上がりや水道管やガス管などのライフラインの寸断なども起こります。

とたん。
とたん。

大きな地震が起こったときに、埋立地は液状化しやすいです。
空港や海沿いの大きなショッピングモールなどは埋立地であることが多いです。

液状化現象の対策

液状化現象の対策はその原因を減らすことが大切です。
少し専門的な用語が出てきますが、工法を紹介します。

  1. 振動に強い地面にする:矢板工法、地中連続壁工法
    →地面の中に鉄骨やコンクリートで壁を作って強い地面にする工法
  2. 地面の密度を大きくする:サンドコンパクションパイル工法、バイブロタンパー工法
    →地面の中に砂を圧入したり、機械を入れて水を吹き付けながら振動させて地面を締固める工法
  3. 透水性を高める工法(水はけをよくする):グラベルドレーン工法
    →排水性のいい砕石を地面の中に杭状に入れて水はけをよくする工法
  4. 地面をバラバラになりにくくする:注入固化工法、置換工法
    →セメントを入れたりして地面を固める工法

液状化現象のまとめ

液状化現象は地面の中の土粒子地震の振動によって地面の中の水中に浮いてしまうことが原因で起こります。液状化現象が起こると地面が液状になって建物が傾いたり橋が落ちたり、マンホールが浮き上がったりして大きな被害を及ぼします。しかし、適切な対策(地盤改良工事)をすることで防ぐことができます。

もし、地震が起きた場合は海沿いや川の下流、埋立地など液状化現象が起きやすい場所には近寄らずにすぐに安全な場所に逃げるようにしましょう

また、国土交通省のホームページで、お住まいの地域の液状化ハザードマップを見ることができます。
あなたの住んでいる地域が液状化現象が起きやすい場所かどうか確認して、防災意識を高めるのはいかがでしょうか?

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また、自然災害が起きた時には、防災グッズが非常に役に立ちます。
いま、家にある防災グッズを確認しておきましょう。

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日頃から自然災害に備えておくだけで、『いざ』というときに落ち着いて行動することができます。
いまから、自然災害に備えていきましょう。

以上、土木ブロガーとたん(@act_ik)でした。