ネットで『高専_やめとけ』っていう記事をよく見ます。やっぱり高専に行くのはやめといた方がいいんですか?
高専に進学するのを『やめとけ』な人は次の3つに当てはまる人です。
- 誰かに言われたから入学しようとする人
- 大学に行きやすいから行きたい人
- 高専で勉強する内容と自分のやりたいことが一致していない人
明石高専を卒業した僕が、同級生の卒業後の情報を交えながら、どういう人が『高専_やめとけ』なのかを具体的に解説します。
この記事の内容
- 全員が『高専_やめとけ』ではない
- 高専に入学する目的が大切
- 高専にチャレンジしようと思っている人へ(先輩からのアドバイス)
この記事を読み終えると『自分が高専に行くべきか』がよくわかると思います。
目次
そもそも高専ってどんな学校なのか?
どんな人が『高専をやめとけ』なのかを解説する前に、そもそも高専ってどんな学校かを解説します。
これを理解すると『高専と自分が合っているのか』がよくわかると思います。
高専は技術者を育成する学校
そもそも、高専とは5年間で専門的な技能を有する人材を育成するための学校です。
(よくある勘違いですが、賢い学校・大学に行きやすい学校ではありません。)
高専では5年間で大学卒業レベル以上の専門知識と実技を身につけます。
就職する場合は『大学生に負けないくらい』の技能を身につけています。
言い換えれば、高専の5年間で『高校生の勉強+大学生の専門知識』を勉強するので勉強の内容は濃いものになります。
まとめると高専は社会ですぐに役たつ人材(即戦力)を育成する学校であるということです。
高専のメリットは?
高専に入学するメリットとしてよく言われるのが次の3つです。
- 大学に行きやすい
- 就職しやすい
- 学費が安い
これについては『高専に入学する本当のメリットは〇〇【デメリットと比較して解説】』で詳しく解説しているのでそちらをご覧ください。
『高専_やめとけ』と言うのは間違い
最初に言っておくと『高専_やめとけ』というのは間違いです。
何が間違いか?というと『〇〇なら高専に行くのはやめとけ』です。
大切なポイント:高専は『5年間の勉強と実習で社会に役立つ即戦力を育成する学校』です。
『大学に行きやすいから高専に入学する』はやめとけ
大学に行きやすいは事実です。
なぜかというと、『編入学』できるからですね。編入学だと受験日が被らなければ全国の大学を好きなだけ受験できます。チャンスが多い&ライバルが少ないから大学に行きやすいのは事実ですね。
大学に行きたいが目標なら共通テストを受ける方がいい
大学に行きやすいからという理由で入学すると『大学に行くために、5年間、特に興味もない専門科目を学ぶ』ことになります。
それだったら、普通高校に言って、大学共通テストの勉強をして、大学受験した方がいいと思います。
(大学に行くという目的を持っていても5年間も好きでもない勉強をし続けるのは苦痛ですよね。)
そういう人は普通高校に進学して大学受験することをオススメします。
『誰かに言われたから高専に行く』のはやめとけ
先生や親、誰でもいいですが、『あなたの偏差値だと高専いけるから行っておいた方がいいよ』なんて言葉に騙されてはいけません。
先ほども書きましたが、高専って誰かに言われたから行く学校ではありません。
もちろん、誰かにオススメされて、高専で学ぶことに興味を持ったなら高専に入学することをオススメします。
5年間かけて専門科目を学ぶ&数学と物理の勉強はすごいスピードで進んでいきます。
『とりあえず、入ってみました』では、途中でしんどくなると思うので高専に入学するのはやめておきましょう。
『自分の将来の夢と一致しない』なら高専はやめとけ
これも同じ。
自分が将来やりたいことがあって、それが高専で学ぶこととズレているなら高専はやめておきましょう。
僕の年上の同級生の話
僕が明石高専の3年生になったとき、上の学年の人が留年してきました。
その人は、途中から学校に来なくなり、ある日、ホームルームに急に現れて『自分のやりたいことは別のことだから、来月から別の学校に行くことになりました。お世話になりました。』と行って高専を辞めていきました。
自分のやりたいことと、高専で学ぶことがズレているとこうなります。
『高専_やめとけ』に当てはまらない人は?
何度も書いてますが、高専は社会に役立つ即戦力を育成する学校です。
高専は自分のやりたいことがはっきりしている人がいくべき学校です。
将来の夢は高専で学ぶことと一致していますか?
プログラマーになりたい。建築家になりたい。車を作りたい。街を作りたい。防災に興味がある。
自分の夢と高専で学ぶことは一致していますか?
高専で勉強することは自分の夢と直結している人は勉強も楽しめます。
学ぶ中で夢が変わるのは大丈夫
学ぶ途中で、やりたいことが変わってもいいと思います。
僕の場合は、初めは街作りに興味がありました。
地震や津波で街が壊れていく様子を見て、『たくさんの人が安心して暮らせる街にしたい』と言う気持ちで明石高専の土木科に入学しました。
でも学んでいく中で、街作りもいいけど、建物の設計職もいいなとか、インターンシップで行った会社でやってた地盤系の仕事もいいなとか、やりたいことは変わっていきました。
やりたいことが変わっても『たくさんの人が安心して暮らせる街作り』と言う夢は変わりませんでした。
いろいろあって、今は土木材料系の会社に勤めていますが、高専に入学した時の気持ちは変わっていません。
『高専_やめとけ』に惑わされてはいけない
中学生のうちから『自分のやりたいこと』なんて考えるのは難しいと思います。
ですが、高専という学校は『技術者の育成』が第1目標の学校です。
将来、プログラマーになりたいとか、建築家になりたいとか、街作りをしたいとか、こんなことやりたいっていう夢があるなら高専に入学することをオススメします。
学ぶ途中で、やりたいことが変わってもいいと思います。
ですが、スタートは『高専でこんなことを学んで、社会の役に立ちたい』という気持ちが大切です。
高専をやめとけなのはこんな人
こんな人は高専ではなく、普通高校に行きましょう。
- 大学に行きたくて高専に入学するのはやめとけ
- 誰かに言われてなんとなく高専に入学するのはやめとけ
- 自分のやりたいことと高専で学ぶことが一致していないならやめとけ
この記事で書いたように、高専に入学するためには学力も必要ですが、将来の夢、何になりたいか?の方が大切です。
この記事を読んで高専に行きたい人のために
この記事を読んで、高専に入学したいと思った人のために、僕が実際にやった高専に入学するための勉強法を解説しています。
基本的に『赤本』を何回も解いて勉強するスタイルです。