2級土木施工管理技士は合格率が高いって聞くけど、本当に簡単なの?
独学でも合格できる難易度なのかな?
こんな疑問をお持ちではありませんか?
建設業界でキャリアアップを目指す多くの人が受験する「2級土木施工管理技士」
とはいえ、国家資格である以上、合格するにはそれなりの対策が必要です。実際には「思ったより難しかった」「勉強時間が足りなかった」という声も少なくありません。
この記事では、令和6年(2025年)最新版の合格率データや、一次・二次試験ごとの難易度の違い、そして独学でも合格できるかどうかなどを徹底解説します。
合格を目指す上での現実的なハードルを知り、自分に合った学習計画を立てるための参考にしてください。
※まだ「2級土木施工管理技士とは?」についてよくわからない方は、先にこちらの記事をご覧ください
2級土木施工管理技士とは?試験内容・受験資格・合格率までまるっと解説
目次
2級土木施工管理技士の合格率はどれくらい?
2級土木施工管理技士の試験は、建設現場の現場管理や工程管理などを担う技術者に求められる国家資格です。
比較的合格しやすいとされる資格ですが、「実際どれくらいの人が合格しているのか?」を数字で確認することで、自分の立ち位置や学習計画の目安が立てやすくなります。
この章では、2025年最新の合格率データをもとに、過去との比較や一次試験・二次試験それぞれの難易度の違いについて詳しく解説します。
【2025年最新】2級土木施工管理技士の合格率と推移
令和6年度(2025年)試験の合格率は、以下のとおりでした。
- 1次試験:44.6%
- 2次試験:35.3%
以下は、直近5年間の2級土木施工管理技士試験の合格率の推移(一次+二次)です。
年度(令和) | 一次試験合格率 | 二次試験合格率 |
---|---|---|
R6(2024) | 44.6% | 35.3% |
R5(2023) | 52.1% | 62.9% |
R4(2022) | 64.0% | 37.9% |
R3(2021) | 73.6% | 35.7% |
R2(2020) | 72.6% | 42.2% |
R1(2019) | 67.1% | 39.7% |
このように、年によって若干の増減はあるものの、一次試験は50%強、二次試験は40%前後で安定しています。
「簡単すぎる」というわけではないですが、しっかり対策すれば十分に合格が狙える資格であることがわかります。
一次試験と二次試験の合格率を比較
一次試験(学科)と二次試験(実地)は、それぞれ形式も出題範囲も異なります。
以下のような特徴があるため、合格率にも差が生まれます。
試験 | 内容 | 合格率の特徴 |
---|---|---|
一次試験 | 4択の選択式問題(知識中心) | 比較的取り組みやすく、受験者の半数以上が合格する年も多い |
二次試験 | 記述式・実務中心(経験記述や工程管理など) | 記述の完成度で点数に差が出やすく、40%前後にとどまる |
特に、実務経験が浅い人や、記述が苦手な人にとっては二次試験が壁になりやすいため、学習時にはそれぞれの試験に合った対策が必要です。
2級土木施工管理技士の難易度を徹底解説
2級土木施工管理技士の難易度は、合格率や受験者の実務経験、学習方法に影響を受けるため、試験を受ける前にその特徴を理解することが重要です。
この章では、2級土木施工管理技士の試験の難易度を、実際の合格率や受験者の傾向から読み解き、より具体的に説明します。
合格率から読み解く2級土木施工管理技士の難しさ
2級土木施工管理技士の試験は、合格率の高さから見て一見簡単そうに思えますが、実際には決して易しくはありません。
前述のように、過去の合格率は約40~50%程度ですが、これは試験を受ける人々の学習状態や実務経験に大きく左右されます。
- 一次試験(学科試験)は、基本的な知識を問う内容で、合格率が高くなる傾向にあります。しかし、間違えやすい選択肢や、計算問題で失点しやすいので、単純に覚えただけでは合格が難しいことも。
- 二次試験(実地試験)は、実務に基づく内容が問われるため、実際の建設現場での経験が影響します。記述式の問題や、工程管理などの内容に対する理解が求められ、より難易度が高くなることがわかります。
全体として、2級土木施工管理技士は、一次試験は比較的簡単だが、二次試験の記述が難しく、試験全体の合格率は約45%前後といえます。
2級土木施工管理技士の合格ラインは?
2級土木施工管理技士の合格基準は、原則として「得点の60%以上」とされています。
ただし、他の施工管理系の試験では実施状況や問題の難易度に応じて、合格ラインが調整されたことがありました。
令和5年度は、従来の学科試験から第一次検定へ変更となり、3回目の1級建築施工管理技術検定でした。 合格基準は「60問中36問以上正解 (応用能力:6問中3問以上正解) 」(当初公表4問以上正解)となりました。また、合格率41.6%(前年比-5.2%)、合格者数10,017⼈(前年比-2,738⼈)及び受検者数24,078⼈(前年⽐-3,175⼈)と全てにおいて、⼤きく下降・減⼩しました。
https://www.shikaku.co.jp/course/kenseko-1k/info/first-eligibility/r5_index.html?utm_campaign=kenseko_topics#:~:text=%E5%90%88%E6%A0%BC%E5%9F%BA%E6%BA%96%E3%81%AF%E3%80%8C60%E5%95%8F,%E4%B8%8B%E9%99%8D%E3%83%BB%E6%B8%9B%E2%BC%A9%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%82
とはいえ、合格ラインが下がることを前提に勉強するのは危険です。あくまで「得点率60%以上」を目安に、満点を目指すつもりで十分な対策を講じることが重要です。
他資格と比較した2級土木施工管理技士の難易度は?
2級土木施工管理技士の難易度を他の資格と比較すると、比較的取得しやすい資格に位置しますが、特に建設業界での実務経験が求められることを考慮すると、他の建設関連資格と同様に決して「簡単な試験」ではありません。
例えば、1級土木施工管理技士(難易度:非常に高い)や、建築施工管理技士(難易度:高い)と比べると、合格率や試験内容においてやや低めではありますが、それでもしっかりとした学習と実務知識がないと合格は難しいです。
実際の難易度は以下のように比較できます。
資格 | 難易度 | 合格率 |
---|---|---|
1級土木施工管理技士 | 高い | 約30〜35% |
2級土木施工管理技士 | 中程度 | 約45〜50% |
建築施工管理技士(1級・2級) | 高い | 約30〜40% |
測量士 | 高い | 約25〜35% |
2級土木施工管理技士は難易度が中程度に位置し、建設業界の現場で働いている方であれば、必要な知識やスキルを身につけている可能性が高いため、合格を目指すには最適な資格です。
2級土木施工管理技士の難易度に対するよくある疑問
級土木施工管理技士の試験について、受験生が抱く疑問は多岐にわたります。
特に「一夜漬けで受かる?」「勉強時間はどれくらい?」「実務経験がなくても大丈夫?」といった不安やギモンは、受験を検討している人の多くが感じるものです。
ここでは、受験前に知っておきたいよくある質問に答える形で、試験のリアルな難易度について解説します。
2級土木施工管理技士は一夜漬けで合格できる?
結論から言えば、一夜漬けでの合格はかなり厳しいです。
特に一次検定(学科試験)はマークシート形式ですが、出題範囲が広く、施工管理・法規・力学・安全衛生など複数分野にまたがるため、短期間の詰め込みでは対応が難しいでしょう。
仮に建設業界での経験が豊富でも、過去問対策や問題傾向の理解がなければ得点は伸びにくくなります。
さらに、二次検定(実地試験)は記述式で、工程管理や安全対策についての論述問題も含まれるため、一夜漬けでは対応できません。
おすすめとしては、余裕を持って6ヶ月、最低でも3ヶ月前から学習を開始し、過去問を繰り返し解くことが合格への近道です。
2級土木施工管理技士の勉強時間はどのくらい必要?
必要な勉強時間は個人差がありますが、一般的には以下の目安が挙げられます。
試験区分 | 学習時間の目安 |
---|---|
一次検定(学科) | 約80〜150時間 |
二次検定(実地) | 約70〜100時間 |
社会人の場合、仕事の合間を縫っての学習になることが多いため、1日1〜2時間の学習を2〜3か月続ける形が現実的です。
また、二次検定に向けては、論述対策・施工経験記述の準備が欠かせません。これには過去問だけでなく、添削指導や参考文例の活用も有効です。
2級土木施工管理技士は実務経験が必要?
受験資格の条件として、一定の実務経験が必要です。
学歴に応じた経験年数(例:高校卒は3年以上)がなければ、試験自体を受けることができません。
ただし、ここで言う「実務経験」は土木工事における補助業務や施工管理の補助でもカウントされるため、必ずしも指導的立場である必要はありません。
また、実地試験においては、実務経験に基づいた記述が必要なため、経験をどう書くかが重要なポイントになります。
受験資格については、『2級土木施工管理技士の受験資格をわかりやすく解説|未経験・高卒でも受験できる?』で解説しています。
2級土木施工管理技士の合格率・難易度から分かる合格のためのポイント
2級土木施工管理技士は「比較的取りやすい国家資格」と言われることもありますが、実際には合格率・難易度・出題傾向をしっかり押さえておかないと、不合格になるケースも少なくありません。
ここでは、これまで見てきたデータや傾向をふまえて、合格のために意識すべき重要なポイントをまとめます。
合格率の高さに油断しないこと
近年の合格率は60〜70%と比較的高く、国家資格の中では「合格しやすい」といわれがちです。しかしこれは、「受験資格がある=ある程度の実務経験がある人」が多いためであり、誰でも簡単に受かる試験ではありません。
特に実地試験では記述式問題が中心となり、自己流の回答や準備不足では得点を取ることが難しくなります。
合格率に油断せず、過去問演習や記述対策を徹底しましょう。
出題傾向を把握し、過去問を徹底活用する
2級土木施工管理技士試験では、毎年よく似た形式・テーマの問題が繰り返し出題されます。
そのため、過去問を繰り返し解くことが、最も効果的な学習方法の一つです。
- 出題されやすい分野:施工管理、安全管理、品質管理、工程管理、法令
- 実地試験では「施工経験記述」と「工程・安全の記述問題」が頻出
3〜5年分の過去問を最低2周は行い、問題のパターンに慣れておくことが大切です。
スケジュール管理と継続学習が合格のカギ
社会人受験者が多いこの試験では、学習時間の確保が最大の課題になります。
短期間に詰め込むよりも、毎日コツコツ学習する「習慣化」が合格のポイントです。
- 一次試験のみ受験する人:2〜3か月前からスタート
- 一次+二次を同年に受ける人:余裕を持って4〜6か月前から準備を
学習スケジュールを立て、勉強の「ルーティン化」を意識すると、継続しやすくなります。
2級土木施工管理技士の合格率・難易度を正しく理解して、合格を目指そう
2級土木施工管理技士の試験は、合格率だけを見ると「受かりやすい」と感じるかもしれません。しかし、出題範囲の広さや実地試験での記述力が求められる点を踏まえると、決して油断できない国家資格です。
とはいえ、しっかりとした学習計画と過去問対策、実務経験の棚卸しができれば、初学者でも十分に合格が狙えます。
この記事のポイントを振り返りましょう:
- 合格率はおよそ60〜70%だが、学科・実地ともに対策が必須
- 合格基準は原則「得点率60%」で、難易度に応じて調整されることもある
- 一夜漬けでは厳しく、最低でも100〜150時間の学習が目安
- 合格のためには、過去問・記述対策・学習習慣の3本柱が重要
受験を検討している方は、早めの準備を始めることで、無理のないスケジュールで合格を目指せます。
合格率に惑わされず、あなたに合った学び方を選ぼう
2級土木施工管理技士は、合格率が60~70%と比較的高い資格ですが、学科・実地ともに確実な準備が必要です。特に、仕事をしながら独学で勉強を続けるのは、思った以上に大変です。
- 「仕事が忙しくてまとまった勉強時間が取れない」
- 「何から手をつければいいかわからない」
- 「実地試験の記述が苦手で不安」
このような悩みがある方には、土木施工管理資格に特化した通信講座「独学サポート事務局」の利用をおすすめします。
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