「高専はやめとけ」
ネットで検索すると、そんな言葉が出てきます。
僕は明石工業高等専門学校(明石高専)を卒業しました。正直に言うと、「人によっては本当にやめた方がいい」と思っています。
でも同時に、「高専に行ってよかった」とも思っています。
この記事では、
- 高専が「やめとけ」と言われる理由
- 実際に後悔しやすい人の特徴
- それでも高専が合う人のタイプ
を、体験ベースで整理します。
高専へ進学する前に知っておくべき“現実”を書きます。
目次
高専はやめとけと言われる5つの理由

僕自身は高専を卒業していますが、「人によってはやめた方がいい」と思うのも事実です。
実際に通ってみて感じた、高専が「やめとけ」と言われる主な理由を整理します。
進学後に後悔しないためにも、ネガティブな側面から先に見ていきましょう。
① 勉強が想像以上にきつい
高専は「頭がいい人が行く学校」と思われがちですが、実際は勉強量と理解力が求められる環境です。
僕は1年生のとき、物理と数学Bで欠点を取りました。
高専では成績表が自宅に郵送されます。そこには科目と評価が書かれていて、
僕の成績は
- 物理:☆
- 数学B:☆
でした。
この☆は「50〜59点」。条件付きで進級できる、いわば仮進級圏内の赤点です。
ちなみに50点未満は★。これは完全に留年です。
親に心配をかけました。「高専って頭いいんじゃないの?」という空気の中での欠点。
でもこの経験で分かったことがあります。
高専のテストは、中学生までの感覚では通用しません。
- 過去問の重要性
- レポートの配点
- 教員ごとの傾向
“高専の戦い方”を知らないと普通に落ちます。
つまり、
高専は天才向けではなく、戦略が必要な学校。
これが「やめとけ」と言われる理由の一つです。
② 留年が現実的にある
高専には留年制度があります。
高校のように「ほぼ全員進級」という世界ではありません。
実際、学年が上がるたびにクラスから人がいなくなっていきます。
これは想像以上にメンタルにきます。
「次は自分かもしれない」というプレッシャー。
この緊張感が合わない人にとっては、かなりきつい環境です。
③ 進路が早く固定される
高専は1年生から専門分野が決まっています。
もしその分野が合わなかった場合、軌道修正は簡単ではありません。
僕の在学中は、1年から2年に上がる際、
クラス上位(順位一桁)であれば転科可能
という制度がありました。ただ、実際に利用している人は見たことがありません。
- 本当に合わない人は成績上位を取れない
- 上位を取れる人は転科の必要がない
という構造があるからです。制度はあっても、現実的なハードルは高い。
これもリスクの一つです。
④ 思春期がちょっと特殊
高専は男女比が偏っています。学科によってはほぼ男子です。
いわゆる「普通の高校生活」をイメージしていると、ギャップを感じる人もいるでしょう。
文化祭や部活はありますが、雰囲気はかなり独特です。
⑤ 「頭いい」という期待とのギャップ
「高専は頭いい」
そんなイメージがあります。
入試の偏差値は地域差がありますが、トップ進学校レベルというわけではありません。
ただし、入学後の数学や専門科目のレベルは高いです。
つまり、
入るのが難しいというより、
入ってからが大変。
このギャップが「やめとけ」と言われる理由になっています。
それでも高専が合う人の特徴

ここまで読むと、ネガティブに感じるかもしれません。
でも、高専が強くハマる人もいます。
① 数学・理科が苦じゃない人
得意でなくてもいいです。
「嫌いではない」ことが重要です。
② 早く専門を学びたい人
大学受験をせずに、
早い段階から専門分野に触れられるのは大きなメリットです。
③ 大学受験を避けたい人
高専は就職にも強く、
大学編入という選択肢もあります。
受験一本に賭ける世界とは違います。
④ 将来の方向性がある程度見えている人
なんとなくではなく、
- ものづくりが好き
- インフラに興味がある
- 技術職に就きたい
など、ある程度の軸がある人は合いやすいです。
僕は高専を後悔しているのか?

結論から言うと、僕は高専に行ったことを後悔していません。
ただし、「もっと早く気づけたことはあった」とは思っています。
高専では完璧主義を捨てよう
1年生のとき、物理と数学Bで欠点を取りました。
そのときの僕は、かなり真面目でした。
- 「全部理解しないとダメだ」
- 「中途半端はダメだ」
- 「自分で全部やらないと意味がない」
そんな完璧主義で勉強していました。
でも高専は、そのやり方だと消耗します。
科目数は多く、専門もあり、レポートもある。全部を完璧にやろうとすると、どこかで崩れます。
転機は、“高専特有の勉強のやり方”を知ったこと。
- 過去問を軸にしてテスト対策
- レポートも先輩のものを見る
- 重要ポイントを絞る
- 8割を目指す
- 力を抜くところは抜く
完璧主義を手放してから、高専生活はかなり楽になりました。
勉強も安定し、友達と遊ぶ余裕もできました。
高専に来る人は、基本的にみんな真面目です。
だからこそ、
真面目になりすぎると、逆にしんどい。
高専を楽しむコツは、「頑張ること」ではなく、
“戦い方を覚えること”
だと思っています。
結論|「高専はやめとけ」ではなく「合うかどうか」

「高専はやめとけ」という言葉は、半分正しくて、半分間違っています。
大事なのは、自分に合うかどうか。
✔︎高専という進路を、もう少し冷静に整理したい人へ
不安や噂だけで決めるのではなく、仕組み・進路・向いている人の特徴までまとめました。
卒業生の本音を、ひとつの記事に整理しています。
僕の話だけで判断せず、全体像も見たうえで決めてほしい。

