1級土木施工管理技士の1次試験について、この記事では分かりやすく解説します。
最初に、1次試験の詳細な内容や難易度、合格率について明確に説明します。
そして、1次試験に合格するための試験対策方法について解説します。
1次試験への対策として不可欠なのが、過去問の活用です。
この記事では、自己学習が得意な方に向けて、効果的な参考書の選び方とその活用法を解説します。
また、独学が難しいと感じる方には、通信講座を利用することをおすすめします。
通信講座のメリットや選び方についてもわかりやすく解説します。
この記事を参考にして、1級土木施工管理技士の1次試験に合格する手順を確認していきましょう。
目次
1級土木施工管理技士:1次試験の概要
1級土木施工管理技士の1次試験の対策方法を解説する前に1次試験の概要を紹介します。
1次試験の内容や合格基準、合格率の推移を知ることで、より深く1次試験対策について理解することができるからです。
では、1次試験について解説していきます。
2024年の1級土木施工管理技士の試験スケジュール
1級土木施工管理技士の1次試験に関するスケジュールは以下のとおりです。
項目 | 日程 |
---|---|
申し込み期間 | 2024年3月22日〜2024年4月5日 |
試験日 | 1次試験:2024年7月7日(日) 2次試験:2024年10月6日(日) |
合格発表 | 1次試験:2024年8月15日(木) 2次試験:2025年1月10日(金) |
令和6年度(2024年度)以降の新試験制度について知っておこう
令和6年度(2024年度)の試験から土木施工管理技士は新しい試験制度となり、受験資格も変わります。
2024年以降の受験資格について解説します
2024年以降の1級土木施工管理技士の受験資格は以下の通りです。
1次試験 | 2次試験(参考) |
---|---|
19歳以上 | 1級土木施工管理技士1次試験合格後 ・実務経験5年以上 ・特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上 ・監理技術者補佐の実務経験1年以上 2級土木施工管理技士合格後(1級土木施工管理技士1次試験合格後) ・実務経験5年以上 ・特定実務経験1年以上を含む実務経験を3年以上 |
特定実務経験とは
請負金額が4,500万円以上の建設工事で、監理技術者や主任技術者として(またはその指導のもと)行った実務経験のことをいいます。
1次試験の内容:出題範囲や問題の特徴
1次試験の試験内容について深掘りします。
1次試験の特徴
1次試験は以下のような特徴があります。
1次試験の出題範囲とその内容
令和6年度(2024年度)から試験制度が新しくなり、試験内容も少し変更されました。
出題分類 | 出題数 | 必要解答数 |
---|---|---|
土木一般 | 15 | 12 |
専門土木 | 34 | 10 |
法規 | 12 | 8 |
共通工学・施工管理法 | 20 | 20 |
応用能力問題 | 15 | 15 |
応用能力問題は、令和6年度から新設された項目です。
過去に2次試験の穴埋め問題から出題された内容がアレンジされて出題されます。
1次試験の制限時間と合格基準ついて
1次試験は午前と午後の2部に分かれて試験が行われます。
試験項目 | 試験時間 | |
---|---|---|
午前 | 土木一般、専門土木、法規(61問のうち、30問を解答) | 150分 |
午後 | 共通工学・施工管理法、応用能力問題(35問を解答) | 120分 |
1次試験の合格基準は全体の60%です。
つまり、必要な解答数(65問)の60%なので39問以上が合格基準です。
1次試験の合格率の推移
ここで、1次試験の合格率も簡単にみておきましょう。
年度 | 合格率 |
---|---|
2023 | 49.5% |
2022 | 54.6% |
2021 | 60.6% |
2020 | 60.1% |
2019 | 54.7% |
平均すると55%程度と高い合格率で推移しているので難易度は低いと言えるでしょう。
1級土木施工管理技士:1次試験の勉強方法
1級土木施工管理技士の1次試験の概要を解説してきました。
ここからは、1次試験の具体的な対策方法を解説します。
1次試験の対策の基本は過去問を解くことです。
1次試験対策の基本:過去問を解く重要性とその理由
1次試験対策の基本は過去問を解くことです。
なぜなら、土木施工管理技士の1次試験は『過去問のアレンジ』がされて出題されることが多いからです。
例えば、令和3年と令和5年の問題を見比べてみましょう。
土質試験結果の活用に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか?
令和5年度 1級土木施工管理技士 1次試験
- 土の含水比試験結果は、土粒子の質量に対する間隙に含まれる水の質量の割合を表したもので、土の乾燥密度との関係から締固め曲線を描くのに用いられる。
- (以降、中略)
土質試験結果の活用に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか?
令和3年度 1級土木施工管理技士 1次試験
- (中略)
- (中略)
- 土の含水比試験結果は、土の間隙中に含まれる水の質量と土粒子の質量の比で示され、乾燥密度と含水比の関係から透水係数の算定に用いられる。
- (中略)
共通点をまとめます。
このようにほとんど同じ問題が出題されています。
過去問を解く=1次試験のパターンを理解すること
1次試験では過去問がアレンジされて出題されています。
ですので、1次試験では問題のパターンや組み合わせを理解することが大切です。
そのためには、過去問を周回することが最も効率的です。
1次試験の勉強方法の解説
1次試験対策の基本が過去問を解くことであると解説しました。
では、具体的に過去問をどのように解けばいいのかを解説します。
ここからは、独学でも勉強できる人と、独学が難しいと感じる人向けに分けて解説します。
独学も通信講座もそれぞれにメリット・デメリットがあります。
独学の方が安く済みますが、自分で過去問を買って、自分で予定を立てて、自分で勉強を進めないといけません。
一方で、通信講座だと3万円ほどかかりますが、参考書も過去問も用意してもらえるだけでなく、勉強の予定を立ててくれたり、わからない問題を相談できたりします。
どちらを選ぶかですが、自分のライフスタイルに合う方を選ぶのが正解です。
では、詳しくみていきましょう。
独学可能が向いている人とは
独学が向いている人とは、『自分で進捗管理ができる人』です。
とはいっても、難しいものではなく、『いつまでに、どこまで進めるか?』が自分でわかっていればOKです。
ちなみに、独学のメリットは以下のとおりです。
一方で、勉強の進捗が自分次第というデメリットもあります。
自分次第となる勉強の進み具合をしっかり管理できるなら独学が向いていると言えます。
通信講座を利用すべき人とは
通信講座を利用すべき人とは、『忙しい人』です。
通信講座のメリットとして以下のことがあります。
つまりは、勉強を始めるために必要な雑務を全てやってくれるということです。
通信講座に申し込みさえすれば、必要な教材や進捗管理、フォローアップなど全てやってくれます。
ですので、忙しい人は通信講座を利用しましょう。
1級土木施工管理技士の勉強にオススメの過去問・参考書
ここでは、独学したい人向けにオススメの過去問を紹介します。
過去問・参考書の選び方:合格者の評価や詳細な比較
1級土木施工管理技士の1次試験の過去問を選ぶ基準は以下の通りです。
1級土木施工管理技士の1次試験の過去問はこれだけを押さえておけばハズレはありません。
オススメの参考書①:1級土木施工管理技士 過去問コンプリート 2024年版: 最新過去問8年分を完全収録
1級土木施工管理技士 過去問コンプリート 2024年版: 最新過去問8年分を完全収録です。
毎年、最新版が出版されていて、amazonでもベストセラーとなっています。
『独学ならこれ1冊で十分』というレビューもあります。
オススメの参考書②:プロが教える 1級土木施工管理 第一次検定 (国家・資格シリーズ 437)
YouTube登録者2万人の人気の講師が、日本一わかりやすい施工管理技士講座を書籍化した参考書です。
過去10年分の過去問を徹底的に分析した結果から、効率よく勉強できる重点ポイントがまとめられています。
過去問の解き方と進め方
過去問を解くときのポイントを3つ紹介します。
土木施工管理技士の勉強は、毎日やること
勉強は毎日やりましょう。
なぜなら、その方が記憶の定着にいいからです。
同じ7時間でも、休みの日に一気にやる7時間と、毎日1時間ずつ積み上げた7時間では、毎日続けた方が記憶に残ります。
しかも、精神的な負担も肉体的な負担もストレスも、毎日少しずつ勉強したほうが圧倒的に少ないです。
ですので、1級土木施工管理技士の勉強は毎日やりましょう。
科目ごとに解きましょう
過去問を解くときには年度ごとではなく、項目ごとに進めていきましょう。
1級土木施工管理技士の1次試験では、多様な科目(項目)があります。
年度ごとに進めてしまうと、科目を行ったりきたりするような勉強方法になるので混乱しやすくなります。
ですので、科目ごとに進めていきましょう。
間違いは直して覚えるまでがセット
過去問を解いた後、間違えた問題は直して覚えるまでがセットです。
間違いを直して覚えるとは、『なぜ間違えたのかを理解して、同じ問題で間違えないようにする』ことです。
間違えた問題には印をつけて、いきましょう。
そうすれば、自分の苦手分野もわかるようになります。
そうすれば効率よく対策を進めることができます。
ですので、間違えた問題には印をつけて間違い直しをしましょう。
1級土木施工管理技士の通信講座のメリットと選び方
ここからは1級土木施工管理技士の通信講座について解説します。
先ほども書きましたが、『忙しい人』 ほど通信講座にはメリットがあります。
独学にはない強力なサポート手段がある通信講座
通信講座の最大のメリットは、勉強のサポートをしてくれることです。
合格するためには、勉強は自分自身でしなければなりません。
しかし、通信講座を利用すればそのほかのことは気にしなくてOKです。
独学を続けるためにはサポートが必要
独学が続かなくなる原因は、小さなつまづきや不安の積み重ねです。
『この問題、解説見たけどわからないな』『勉強を進めてるけどこれで合ってるのかな?』
などなど、こういった小さなつまづきや不安があなたを勉強から遠ざけます。
相談やアドバイスをくれる存在がいれば自信を持って勉強を続けることができます。
勉強に必要なツールも揃えてくれるので、勉強を始めるまでの準備が0です。
ですので、忙しい人ほど通信講座の検討をしてみてください。
おすすめの通信講座とそれぞれの特徴
オススメの通信講座を2つ紹介します。
独学サポート事務局
独学サポート事務局は開講から約20年で6万人以上が利用する通信講座です。
最も大きな特徴としては、2次試験で必要となる経験記述問題の対策を代行して作成してくれる作文作成代行サービスです。
SAT
SATは全てがオンラインで完結する新しい通信講座です。
勉強もスマホが利用できるe-learningなので移動中や休憩中などちょっとした時間でも勉強ができます。
まとめ:1級土木施工管理技士の1次試験に合格するには
1級土木施工管理技士の1次試験の試験内容から対策方法まで解説をしました。
1級土木施工管理技士の1次試験に合格するには、過去問を周回すること以外にありません。
また、1次試験の勉強は一気に進めるのではなく、毎日少しずつやることが重要です。
勉強は独学と通信講座の2種類ありますが、自分に合う方を選びましょう。
自分に合う勉強方法が合格への近道
独学であれば、過去問を1冊買うだけで勉強を始めることができます。
一方で、過去問を選ぶ・買う、自分で勉強計画を立てる、進捗を管理する・・・。
『忙しい仕事をしながら・・・』と思われる方は通信講座を利用して勉強をサポートしてもらうとスムーズに勉強を進めることもできます。
まさに、時間の節約をしつつ、確実に合格を目指すことができます。
オススメなのは『独学サポート事務局』です。
20年以上の実績と2万円〜という低価格で、1次試験だけでなく、2次試験までトータルで対策できます。
通信講座については以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
独学で勉強を進めるためにオススメの参考書
一方で独学で勉強を進めてみようと思う方は以下の参考書がオススメです。
1次試験の後の対策も重要
重要なのは、1次試験に合格することではなく、1級土木施工管理技士に合格すること。
ですので、今から2次試験の対策もゆっくり進めていきましょう。
1級土木施工管理技士の勉強方法は以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ、参考にしてください。