分布荷重の解き方がわかりません。
誰かわかりやすく教えてくれませんか?
分布荷重の計算方法を実際に問題を解きながら解説します。
この記事を見ながら一緒に分布荷重を理解していきましょう。
この記事の内容
- 分布荷重の計算方法は面積を求めるだけ
- この記事を見た後にするべきことは問題をたくさん解くこと
この記事を書く僕は、明石高専の都市システム工学科(土木)出身。
構造力学の単位もちゃんと取ってます。
ちなみに、僕が構造力学の勉強に使っていた『単位が取れる』参考書はこちらにまとめています。
>>【土木】構造力学の参考書はこれがおすすめ
構造力学の単位を落とさないためにしっかりと勉強していきましょう。
目次
分布荷重は集中荷重に置き換えよう
分布荷重が出てきても、焦らず面積を求めましょう。
力のかかる位置は重心の位置です。
分布荷重の解き方:まとめ
- 分布荷重の大きさ=面積
- 荷重の位置=重心の位置
詳しく解説します。
分布荷重が四角形の場合
分布荷重が四角形の場合を考えてみましょう。
この場合の分布荷重は次のように考えます。
荷重の大きさ
4kN/m×3m=12kN
荷重の位置
これは四角形なので、真ん中ですね。
Bから左側に1.5mの位置です。
3m÷2=1.5m
分布荷重が三角形の場合
分布荷重が三角形の場合を考えてみましょう。
注意することは『重心の位置』です。
三角形の重心の位置は底辺から1/3のところ
荷重の大きさ
4kN/m×3m÷2=6kN
荷重の位置
底辺から1/3なのでこうなります。
3m÷3=1m
三角形の分布荷重の断面力を求めてみよう
固定端の先端に三角形の分布荷重が働いているはりの断面力を求めてみましょう。
三角形の分布荷重の計算も簡単です
さっき求めた分布荷重から、支点反力を求めましょう。
支点反力の求め方はこちらで詳しく解説しています。
- QA=6kN
- MA+6kN×5m=0 → MA=-30kN/m
支点反力がわかったら断面力を求めてみよう
C点で仮想的に切断して、断面力を求めます。
断面力の求め方はこちらで詳しく解説してます。
C点のせん断力
QC=6kN
C点の曲げモーメント
MC=6kN×3m-30kN/m →MC=-12kN/m
三角形の分布荷重がかかる固定端のはりの断面力図を書いてみよう
では、断面力図を書いてみよう。
断面力図の書き方はこちらで詳しく解説してます。
断面力図は荷重のかかるところで分けて考えよう
断面力図の書き方のコツは荷重のかかる位置で分けて考えることです。
- 支点Aから点Cまで
- 支点Aから点Bまで
支点Aから点Cまで
抜き出して書くとこんな感じ。
こんな図を見ても慌てないで、1個ずつ考えよう。
軸力
軸力(水平方向の力)は働いていないので0です。
せん断力
Q=6kN
曲げモーメント
M=6kN×Xm-30kN/m
つまり、
M=6XkN/m-30kN/m
支点Aから点Bまで
Xの向きを揃えた方が計算しやすいので、上の図になります。
この図でもやることは一緒。
1個ずつ落ち着いてときましょう。
三角形分布の傾きは3mで4kN/mなので、Xを使うと次のようになります。
4kN/m÷3m×Xm
これを高さに見立てて、底辺Xの三角形の面積は、次のようになります。
Xm×4kN/m÷3m×Xm÷2
2X2/3
先ほど求めたC点の断面力と断面力図の求め方を組み合わせて考えましょう。
軸力
水平方向の力は働いていないので0です。
せん断力
せん断力はXの値に従って変化します。
上向の力を左辺・下向きの力を右辺にすると
QA=2X2/3+Qつまり、次の式になります。
Q=QA-2X2/3
Q=6-2X2/3
X=3にする(点B)では0になりますね。
曲げモーメント
曲げモーメントもXの値にに従って変化します。
Xの位置を中心に、右回りの力を左辺・左回りの力を右辺にすると
M+(2X2/3)×X/3+MA=+QA×(X+3)*QA(支点反力)は(X+3)mの位置にあることに注意です!
つまり、曲げモーメントはこうなります。
M=-2X3/9-12+6X
ここまで求められたら、図を書いてみましょう。
- 支点反力を求める
- 力のある点で区切る
- 区切った範囲の断面力を求める
分布荷重が計算できるようになるために
問題を解きましょう。一問でも多く解きましょう。
結局、これが近道です。
構造力学は問題を1問でも多くやった人が勝ち
何度も言ってますが、構造力学って問題を1問でも多くやった人がわかる科目です。
『いや、そんなこと言われても、どんな問題集がいいんですか?』っていう人は以下の記事から僕がオススメする問題集を見ることができます。
>>【土木】構造力学の参考書はこれがおすすめ
構造力学を理解するためにはできるだけ多くの問題集を解くことが近道です。
留年したくなかったら、1問でも多く問題を解きましょう。