断面力図の書き方は簡単【やることは3つだけ】

断面力図の書き方は簡単【やることは3つだけ】

2020年3月21日

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太郎くん
太郎くん

断面力図の書き方がわかりません。具体的な書き方を教えてほしいです。
このままでは構造力学の単位を落としそうなので、できるだけわかりやすく解説をお願いします。

断面力図の書き方を解説します。
この記事を見ながら断面力図が書けるようになりましょう。

  • 断面力図の書き方は簡単
  • この記事を見た後にするべきことは問題をたくさん解くこと

この記事を書く僕は、明石高専の都市システム工学科(土木)出身。
構造力学の単位もちゃんと取ってます。

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断面力図の書き方は簡単

断面力図の書き方は簡単

はりの断面力図を書いてみましょう。

Section force diagram of beam

はりの断面力図の書き方:基本的な考え方

断面力図は、はりの端っこから端っこまでの断面力を求めて、図にすることで書くことができます。

太郎くん
太郎くん

端から端まで・・・

とたん
とたん

力のある点だけ求めればOKです!

断面力図を求めるための必要なポイントは次の3つです。

  1. 支点反力を求める
  2. 端っこから力のある点ごとに区切る
  3. 断面力を求める

この3つの手順ではりの断面力図を書いてみましょう。

断面力図の書き方:はりの断面力図を解いてみる

はりの支点反力を求める

上の図のはりの支点反力を求めてましょう。

支点反力の求め方はこちらで解説しています。

>>【簡単】支点反力の求め方

水平方向

HA+HB=0

とたん
とたん

水平方向の力は働いてませんね。

鉛直方向

VA+VB=15kN


VA ×0m+VB×6m=15kN×4m

とたん
とたん

これを計算すると支点反力が求められます!

VA=5kN


VB=10kN

端っこから力のある点ごとに区切る

断面力図を書くためには、端っこから力のある点ごとに区切って考えます。

太郎くん
太郎くん

区切る・・・?

具体的には、力のある点から力のある点まで長さをX(変数)にして考えます。

つまり、長さに比例するモーメント長くなるほど大きくなるということです。

断面力の分布を描く

長さをX(変数)にして断面力を求めると、あとはそれを図にするだけです。

とたん
とたん

ここまで来たら、あとは簡単です!

断面力図の書き方:実例

とたん
とたん

上の図を実例に求めてみましょう。

支点反力は求めましたね。

VA=5kN


VB=10kN

力のある点から力のある点の断面力を求めていきましょう。

上の図では、次の2つです。

  1. 支点AからD点
  2. D点から支点B

支点AからD点まで

Section force diagram of beam
とたん
とたん

支点AからD点の断面力を求めてみましょう!

軸力

N=0kN

とたん
とたん

軸力は働いていませんね。

せん断力

VA=N


つまり、N=5kN

とたん
とたん

支点Aから点Dではどこでも、5kNの力が働いているということですね。

曲げモーメント

とたん
とたん

曲げモーメントだけ注意が必要です!
モーメントは長さに比例します!

曲げモーメントMにつり合う力を考えてみましょう。

M=VA × X


つまり、M=5kN× X
太郎くん
太郎くん

あれ?
Xが残ったままだけど?

曲げモーメントはX(変数)に従った大きさになります。

つまり、支点Aでは0点Dでは、20kN・mになります。

とたん
とたん

確かに、支点Aでは曲がる力は働いてませんよね。

同じように、点Dから支点Bまでも求めてみましょう。

点Dから支点Bまで

Section force diagram of beam
太郎くん
太郎くん

さっきと同じ感じでやればいいんですね!

軸力

N=0kN

せん断力

VB=-Q


つまり、Q=-10kN

とたん
とたん

図を見るとQと10kNが同じ向きになっています。
つまり、Qは下向きの力です。

曲げモーメント

M=VB × X


つまり、M=10kN× X
とたん
とたん

これで、全ての断面力を求めることができました!

ちなみに、点Dの曲げモーメントの大きさどちらで計算しても同じ値になります。

とたん
とたん

それでは、図を書いてみましょう。

  1. 軸力(Nー図):働いてないので何も書かない
  2. せん断力①(Qー図):支点Aから点Dまで+5kN
  3. せん断力②(Qー図):支点Bから点Dまでー10kN
  4. 曲げモーメント①(Mー図):支点Aから点Dまで0から20の直線
  5. 曲げモーメント②(Mー図):支点Bから点Dまで0から20の直線
Section force diagram of beam
とたん
とたん

上の図のようになれば正解です!

断面力を求められると断面力図が書ける

断面力を求められると断面力図が書ける

断面力図も、力(荷重)の発生している点ごとに断面力を求めるだけで書くことができます。

難しく考えずに、力のつり合い式を解いていきましょう。

断面力図はこのように求めることができます。

  1. 支点反力を求める
  2. 端っこから力のある点ごとに区切る
  3. 断面力を求める

この記事を見た後にすべきことは問題をたくさん解くこと

この記事を見たあとはできるだけたくさんの問題を解きましょう。

手持ちの教科書や問題集でも構いません。

とにかくいっぱい問題を解きましょう。

それが、断面力図を理解するための近道です。

ちなみに、構造力学にオススメの参考書はこちら

>>【土木】構造力学の参考書はこれがおすすめ

たくさん問題を解いて、自分の力にして、構造力学の単位を取得しましょう!!!